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ものづくり・パティナのボトル

真鍮のパティナ

手仕事

真鍮のパティナは、R Parfums のパティナのボトルを飾るプレートだ。手で仕上げる三枚の真鍮を、腐食させ、やすりをかけて磨き、ガラスに留める。留めた時点で、一枚は真鍮のまま、一枚はすっかりパティナに覆われ、もう一枚は変化の途中にある。このボトルには、12か月の研究開発を費やした。

概要

着想
フエで見た古い遺物
金属
真鍮、三枚
工程
腐食させ、やすりをかけて磨き、ガラスに留める
仕上げ
プレートに紫外線を防ぐコーティング
色合い
Verde Patina · Brown Blue Patina
プレート一枚一枚
ただ一人の持ち主のための一点もの
製造国
ベトナム
ボトル
Patina 50 ml、六つの香りすべてに
苔の上に置いた、パティナのボトルの Pluviophile。小さな白い花、霧、ガラスの壁を伝う雨

はじまりの場所

フエの遺物

パティナのプレートのクローズアップ。パティナと真鍮を、細い継ぎ目が分けている

パティナ 名詞
真鍮などの金属が酸化してできる被膜。長く空気にさらされて生じるほか、酸を使って人工的につくることもある。その色合いが好まれることが多い。腐食のように見えるが、実は下の金属を守っている。

古都フエで、苔がつき、金属のすり減った古い遺物の前に、私たちは長く立ち止まった。心を惹かれたのは、それらが抱えてきた歳月だった。

苔、緑の斑、すり減った金属の筋。その痕が、遺物に深く、ほの暗い力強さを与えていた。筋は時が過ぎた証であり、時が残していく美しさの証でもある。

パティナのボトルが生まれるまで

12か月

パティナのボトルには、12か月の研究開発を費やした。

プレートは、以下の四つの工程でつくられる。

つくり

真鍮からボトルへ、四つの工程

色をのせ、やすりをかけ、ガラスに留め、コーティングで覆う。どのプレートも同じ四つの工程を経るが、同じ仕上がりのものはふたつとない。

  1. 真鍮二枚のクローズアップ。表面には結晶のようなターコイズのパティナ、縁には明るい真鍮が細く残る
    仕上がった二枚。ターコイズがパティナ、縁の明るい線が真鍮。
    01

    温めてから、手で色をのせる

    真鍮を温めて湿気を飛ばし、酸化物と金属塩を刷毛やスプレー、スポンジで薄く重ねていく。色を決めるのは化学、模様を決めるのは手だ。

  2. 黒い皿の上で、小さなパティナの一片を手持ちの回転工具に当てる手。木のテーブルには仕上がった片が並ぶ
    回転工具で一枚を整える。テーブルには、仕上がった片が並ぶ。
    02

    やすりをかけ、磨く

    続いて一枚ずつ、縁から縁へやすりをかけて磨き、ガラスに収まるほど繊細に整える。

  3. 金色の台に置かれた、パティナのボトルに入った Eau de Hajime。ガラスの正面に三枚の真鍮が留められている
    Eau de Hajime、パティナ。プレートは、ラベルでもある。
    03

    三枚をガラスに留める

    三枚をガラスのボトルの胴にぴたりと合わせて留める。一本ずつの作業だ。

  4. パティナのボトルに入った Béton Chaud。ガラスに三枚の真鍮が留められた、仕上がりのプレート
    Béton Chaud、パティナ。コーティングをまとった、仕上がりのプレート。
    04

    紫外線を防ぐコーティングで仕上げる

    最後に、紫外線を防ぐコーティングでプレートを覆う。コーティングはパティナを守りつつ、パティナらしく、ゆっくりと変わりつづける余地を残す。

ふた組の手

ひとりの調香師と、真鍮を手がける人たち

香りをつくるのは調香師 Rei Nguyen。真鍮は、最初のひと塗りから三枚がガラスに収まるまで、ベトナムの作り手たちが手がける。

三枚

時間を、三枚に

一枚のプレートに、同じ変化の三つの瞬間が並ぶ。

  1. I

    真鍮

    腐食させず、もとの真鍮のまま。

  2. II

    変化の途中

    変化の途中。いまも、ごくゆっくりと変わりつづけている。

  3. III

    パティナ

    すっかりパティナに覆われた。

暗い背景に置かれた、パティナのボトルに入った Pluviophile。左にターコイズの一枚、右上に半分が真鍮で半分がパティナの一枚、右下に真鍮のままの一枚
Pluviophile、パティナ。このボトルでは、I の一枚が右下、II が右上、III が左。
雪の中、パティナのボトルに入った Pluviophile を間近に。金色のキャップ、青緑のパティナの一枚、半分が真鍮で半分がパティナの一枚、「R PARFUMS Pluviophile」と印字された明るい真鍮の一枚。右には赤褐色の針葉樹の小枝
バラの花びらの上、斜めから間近に見た、パティナのボトルに入った 221B。緑のパティナの斑点と、「R PARFUMS 221B」と印字された暗いヘアライン仕上げの真鍮の一枚

ふたつのプレートを間近に

以前のボトルふたつを、間近に。どちらも、三枚の真鍮が同じ Y 字の継ぎ目で合わさっている。

左:Pluviophile、2023年1月に屋外で撮影。右:221B、2022年にスタジオで撮影。

「すり減りながら、尊く、ほかのどれとも違うものになっていく。」

メゾンが2023年にパティナのボトルについて記した文より。ベトナム語からの翻訳。一本一本が一点ものの作品であり、持ち主はただ一人。

金継ぎ

内なる光で継ぐ

金継ぎ 名詞
割れた陶磁器を漆や金で継ぐ日本の技法。割れ目を隠すのではなく、むしろ尊ぶ。

その考え方を、ラベルに借りた。ばらばらに見える、パティナをまとった三枚の真鍮が、中の香水から照り返す金の光で、ひとつにつながる。

隙間、傷あと、不完全なものの美しさ。それが、一本一本のボトルが語ろうとする物語だ。

温かな光の中、パティナのボトルに入った 221B。三枚の真鍮のあいだに金の線が走る
221B、パティナ。三枚の継ぎ目は、香水の色を帯びる。
ざらついた石柱の上に置かれた、金色のキャップのパティナのボトル。低い陽ざしに照らされ、左に暗い手すり、奥に枯れ草と暗い水面

シリーズ #1・映像

『パティナのボトル』

メゾンのシリーズ第一作。創業の日から今日まで、メゾンの象徴であり続けてきた素材と、一本一本のボトルが持ち主自身の物語を宿すという考えを追う。

真鍮のパティナ・50 ml

六つの香り、それぞれの真鍮をまとって

六つの香りが、このボトルをまとう。お好みの香りを。

パティナの色合いはふたつ:Verde Patina(青緑)は Eau de Hajime、Pluviophile、Nostalgic March に、Brown Blue Patinaは 221B、Shadow Éclat、Béton Chaud に。

ふたつの色合いについて、メゾンの言葉で・「The Art of Patina」ジャーナル・2025年7月

ボトルを装う、もうひとつの方法。陶器と火。

よくあるご質問

真鍮について

  • パティナとは何ですか? プレートの素材は何ですか?

    パティナとは、真鍮などの金属が酸化してできる被膜です。長く空気にさらされて生じるほか、酸を使って人工的につくることもできます。R Parfums のパティナのボトルでは、プレートは真鍮で、手で仕上げた三枚からなります。

  • 真鍮の色は変わりつづけますか?

    はい。お手元に届いてからも、ごくゆっくりと変わりつづけます。紫外線を防ぐコーティングがプレートを覆ってパティナを守り、変化を遅らせますが、止めることはありません。

  • パティナのボトルは、どのようにお手入れすればよいですか?

    プレートは紫外線を防ぐコーティングで覆われ、パティナが守られています。ボトルについてのご質問は、+84 89 649 0038 または info@r-parfums.com までお寄せください。

  • パティナのボトルが、一本として同じにならないのはなぜですか?

    三枚の真鍮はどれも手で仕上げるからです。色をのせ、やすりをかけて磨き、ガラスに留める作業を、一本ずつ行います。色は化学反応から、模様は反応と手の両方から生まれるため、同じように出ることは二度とありません。どのプレートも、ただ一人の持ち主のための一点ものの作品です。

II の一枚に、時は指紋を半分だけ残した。

実際に手に取ってご覧いただけます。パティナのボトルは六つの香りすべてが、ホーチミン市内の三つの店舗にそれぞれ揃っています。どこも毎日営業です。