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香り · 2025

Shadow Éclat「まばゆい闇」――Rei Nguyen による第六のニッチフレグランス

掲載日
言語
日本語
読了時間
4分
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2025年2月16日に掲載されたベトナム語の原文からの翻訳です。

その後:

  • 本文中の価格は掲載当時のものです。いまの価格は各香りのページでご覧いただけます。
  • 本文には容量のみが記されていますが、現在 50 ml にはパティナと陶器、ふたつのボトルがあります。
赤いベルベットのカーテンを背にした R Parfums の展示台。白い花のあいだに香水瓶、オレンジ色の箱、Shadow Éclat の試香用の小瓶が並ぶ展覧会の会場

香水の世界には、香料の組み合わせにとどまらず、ひとつの物語として、嗅覚の言葉で描き直された世界観として立ち現れる香りがある。展覧会「Light and Shadow」では、ふたつの主役の香りが来場者を闇と光の対話の旅へと導いた。以前から R Parfums とともにあった 221B と、この展覧会のために創られ、正式にメゾンのコレクションの新たな香りとなった、まったく新しい作品 Shadow Éclat である。

221B――鋭さを宿すクラシックな精神

真鍮のパティナをあしらった R Parfums の 221B のボトル。パイプ、刻みたばこの葉、古い手紙とともに、温かな黄色い光のなかに置かれている
真鍮のパティナをあしらった R Parfums の 221B のボトル。パイプ、刻みたばこの葉、古い手紙とともに、温かな黄色い光のなかに置かれている

R Parfums の最初期の作品のひとつである 221B は、対比の香りだ。親しげでありながら遠く、冷ややかでありながら、勇敢で情熱に満ちている。トップノートはグリーンマンダリン、レモン、カシスの明るさでひらき、軽やかさと繊細さを同時に感じさせる。

香りが落ち着きはじめると、オスマンサス、ゼラニウム、濃密なローズの蜜が現れる。そこでは着想と推理が絶えず結びついていく。ベースノートに至ると、221B はレザー、タバコ、ペルーバルサムとともに静かに沈み、奥行きがあり、男性的で芯の通った香りをかたちづくる。

Shadow Éclat――闇が語りはじめるとき

221B の鋭い冷たさとは対照的に、Shadow Éclat は闇を体現する。ただしその闇は陰鬱ではなく、生き生きとして情感豊かな、魅惑に満ちた存在だ。トップノートから、グリーンマンダリン、オゾン、マグノリアが澄んだ空間をひらく。訪れたばかりの夜の吐息のように。だが Shadow Éclat がほんとうの魂をあらわにするのはミドルノートである。アイリス、ゼラニウム、ローズが溶け合い、謎めいていながらロマンティックな気配をつくる。香りで書かれた、まだ語られていない物語のように。ベースノートは、闇がもっともきらびやかになる場所だ。イモーテル・アブソリュートが温かな陰影を添え、黒胡椒のかすかな刺激とレザーのやわらかさを引き連れてくる。幻のような煙と深い余韻がほのかに残り、夜の香りと色をかたちづくる。Shadow Éclat は、多彩なアートとしてのニッチフレグランスの世界に Rei Nguyen が残す、次の足跡である。

展覧会「Light and Shadow」の会場で、R Parfums のオレンジ色の箱を重ねた上に置かれた、茶色のレザーラベルの 221B と Shadow Éclat の 50 ml ボトル
展覧会「Light and Shadow」の会場で、R Parfums のオレンジ色の箱を重ねた上に置かれた、茶色のレザーラベルの 221B と Shadow Éclat の 50 ml ボトル

Shadow Éclat――Rei Nguyen の内なる世界を繊細に映し、静かな感情を魅惑の香りの層へと変えたもの

Shadow Éclat はひとつの香水作品であると同時に、香りのアーティストであり R Parfums の創設者でもある Rei Nguyen の心の一部でもある。東京で香水のデザインを学び、ベトナムに戻って暮らす Rei Nguyen は、七年以上にわたり嗅覚芸術の実践と調香にひたすら打ち込んできた。開かれた創造の姿勢から生まれる香りは、どれも処方にとどまらず、ひとつの感情の世界となる。そこでは香りの層のひとつひとつが、まだ語られていない物語の章になる。

レザーラベルの Shadow Éclat 50 ml ボトル。オレンジ色の箱の上に別の香水瓶と並び、背後には深紅のベルベットのカーテンが下がる
レザーラベルの Shadow Éclat 50 ml ボトル。オレンジ色の箱の上に別の香水瓶と並び、背後には深紅のベルベットのカーテンが下がる

香料どうしの対比を掘り下げることで均衡を探りつづける Rei Nguyen は、調香を錬金術にたとえる。そこでは均衡こそが欠かせない。Shadow Éclat は急いで自らを見せようとはせず、はじめから輝くこともない。物語が少しずつ明かされていくように、ゆっくりと忍び込んでくる。グリーンマンダリン、オゾン、マグノリアが最初の光を灯し、やがてアイリス、タチアオイ、スエードの深いノートが、奥行きのある暗く沈んだ色調を描く。香りの層のあいだでは絶えず対話が交わされ、闇はもはや陰鬱ではなく、静かに降り積もった感情の空間となる。光ももはや目を射るほどではなく、謎めいて魅惑的な存在の輪郭を浮かび上がらせるのに足りるだけの、かすかな瞬きにとどまる。Shadow Éclat の誕生によって、R Parfums は新しい香りを生んだだけでなく、ニッチフレグランスの世界で自らの遺産をかたちづくりつづけている。これはひと瓶の香水であると同時に、ひとつの章であり、香りの層のひとつひとつに魂を吹き込み、静かでありながらなお光のきらめく交響曲へと変えた、Rei Nguyen の個人的な刻印でもある。Shadow Éclat は現在、R Parfums の香水コレクションにて次の容量でお求めいただけます。50 ml(4.950.000 ₫)、12 ml(1.309.000 ₫)、2 ml(228.800 ₫)。

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